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研究紀要

 研究紀要第7号 要旨


【論文】北海道大学農学部博物館のアイヌ民族資料(下) (沖野 慎二)

【調査報告】アイヌ語十勝方言の親族名称について (澤井 春美)

【論文】アイヌ語千歳方言の「第三類動詞」の構造と機能 (佐藤 知己)

【研究ノート】オオウバユリの加工における多様性の再検討-「発酵」の位置づけを中心に- (本田 優子)

【調査報告】松島トミさんの口承文芸 3 (大谷 洋一)

【調査報告】私の歩み:黒川セツ (小川 正人)

【資料紹介】金城朝永日記(抄) (古原 敏弘)



〔各論文の要旨〕

【論文】
 北海道大学農学部博物館のアイヌ民族資料(下) (沖野 慎二)

〔要旨〕

 研究紀要5,6号に掲載された(上)・(中)に続くもので、札幌市にある北海道大学農学部博物館(現北海道大学北方生物圏フィールド科学センター)が所蔵するアイヌ民族資料の内容と特徴を、同館の歴史や資料の調査収集に携わった研究者らの活動と併せ明らかにした論文です。
 今回は昭和初期以降の犬飼哲夫氏、名取武光氏らが在職した時代を中心に取り上げています。


【調査報告】
 アイヌ語十勝方言の親族名称について (澤井 春美)

〔要旨〕

 アイヌ語北海道方言のうち、十勝地方の親族名称の体系について現地調査の結果を報告しています。
 アイヌ語の親族名称に関する基礎的なデータを提供し、報告者の採録資料と文献資料を用い、これまで「十勝方言」と一括りにされてきた地域間の比較・対照を試みています。


【論文】
アイヌ語千歳方言の「第三類動詞」の構造と機能 (佐藤 知己)

〔要旨〕

 アイヌ語には、kese anpa「追う」のような2語からなる慣用句がある一方、ukesanpa「追いかけあう」のように1語となるものもあります。
 本論文では、この種の動詞的形式を総合的に考察し、所属形の目的語抱合に対する制約が深くかかわっていることを指摘しています。


【研究ノート】
 オオウバユリの加工における多様性の再検討-「発酵」の位置づけを中心に- (本田 優子)

〔要旨〕

 アイヌ文化における植物利用の研究の一環として、オオウバユリの鱗茎の加工法について、現在の通説的理解の再検討を試みたものです。
 研究史の整理をふまえ、この分野の基本文献である知里真志保「分類アイヌ語辞典 植物篇」に立ち返り、文献資料と聞き取り資料の双方からデータの検証を行っています。
 その結果、従来の研究では加工の過程で発酵させるプロセスがあるものを標準的(伝統的)とみなしがちなことに対し、発酵プロセスの有無は加工法の多様性として理解すべきだという結論を得ています。


【調査報告】
 松島トミさんの口承文芸 3 (大谷 洋一)

〔要旨〕

 大正11(1922)年、北海道門別町に生まれ育った松島トミさんが語った「ウエペケ
」と呼ぶ口承文芸のテキストです。
 物語の内容は「海の神が山を守る神と争った結果、山を守る神が怒って天の世界に帰ってしまった。その後、人間の村は悪い神に荒らされてしまったが、山を守っていた神の息子が成長し、山へ再びやって来て人間を救った」というものです。
 アイヌ語をカタカナとローマ字で記し、その日本語訳を付しています。


【調査報告】
 私の歩み:黒川セツ (小川 正人)

〔要旨〕

 日高支庁管内平取町に生まれ育った黒川セツさんによる、幼少時から近年までのさまざまな出来事の回想を、聞き書きによりまとめたものです。



【資料紹介】
 金城朝永日記(抄) (古原 敏弘)

〔要旨〕

 昭和10(1935)年に久保寺逸彦氏が実施した北海道とサハリンでの調査の際に同行した、金城朝永氏が書き残した日記です。



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