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【第17回】  2013(平成25)年7月26日配信

▼ アイヌ語で「今日は暑いなあ」 ▼



    こんにちは! 北海道立アイヌ民族文化研究センターです。
    天気予報では、毎日のように「真夏日」「猛暑日」といった言葉が使われるなど、暑い日々が続いています。
 そんな夏、一日に何度も言ってしまう「今日は暑いなあ」という言葉、アイヌ語では何と言うのでしょうか。

○『タント シリセセク』→「今日は・暑い」
 文字どおり、「今日は暑い」という意味の言葉です。
 「タント」(tanto)は「今日」、シリセセクのセセク(sesek)は、人が「暑い」と感じる場合や、ものが「熱い」などの意味があります。シリ(sir)にはいろいろな意味や働きがあります。ここでは、天気や気候などの様子を表す言葉として使われています。
 ちなみに、「今日は天気がよい」だと、ものごとが良い・好ましい状態であることを意味する ピリカ(pirka)という言葉を使って、『タント シリピリカ』などと表現します。

○「今日は暑いなあ!」のように、「暑い!」という気持ちを少し強く言うときは、
 『タント シリセセク フミ!』のように言います。
 フミ(humi)という言葉には、「音、匂い、味、気配(視覚や言葉によらない感覚)」などを表す意味や働きがあります。文の終わりに『~フミ!』を付けると、「~なあ!」といった感嘆の表現になります。

○『タント シリポプケ』→「今日は・暖かい」
 気候などが「暖かい」という意味では、シリポプケ(sirpopke)という言葉を使った言い方もあります。  「シリセセク」と「シリポプケ」の違いについては、アイヌ語には方言による違いがあるので、一概には言えませんが、一例として、日高の沙流(さる)地方のアイヌ語についてまとめた『アイヌ語沙流方言辞典』では、誰もが「とても暑い」と感じるような状態は 「シリセセク」、梅雨時どきの蒸し暑さやちょっとした暑さのときは「シリポプケ」を使うという意味の違いが説明されています。

 ちなみに、同じ『アイヌ語沙流方言辞典』によれば、「涼しい」は シリメマン(sirmeman)、「寒い」はシリメアン(sirmean)を使います。人間、贅沢なもので、これだけ暑い日が続くと、「早く涼しくならないかな」とつい思ってしまいますね。

◎参考
『アイヌ語沙流方言辞典』(田村すず子著、草風館、1996年)


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