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こんにちは!アイヌ民族文化研究センターです。
今回は、アイヌの子守歌についてご紹介します。
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まずは、アイヌの子守歌を聴いてみましょう。下のリンク先のページの「3 子守歌(平取町)」のところをクリックしてみてください。
http://ainugo.hm.pref.hokkaido.lg.jp/html/01_03_02_02_05.html
いかがでしょう。いわゆる巻き舌のような、連続する「ルルルルル…」という音が何度も出てくることに気がついたでしょうか。
このように「ルルルルル…」を繰り返しはさんで歌っていくことは、アイヌの伝統的な子守歌の特徴の一つとされています。なお、「ルルルルル…」自体は、ことばとして意味をもつものではありません。
アイヌの子守歌では、ほかにも「ハタ ハタ」「ハオ ハオ」など、それ自体は意味をもたない歌詞が繰り返される場合が、よくあります。ゆったりと柔らかな曲調の中に「ルルルルル…」「ハタ ハタ…」などと繰り返されるのを聴いていると、だんだん気持ちよくなって眠くなってくるような気がしませんか。
一方、ことばとして意味をもつ歌詞も歌われます。
子守歌には「ねんねんころりよ/おころりよ」といった、いわば定番の歌詞がありますね。アイヌの子守歌にも、いかにも子守歌らしい内容の歌詞が伝わっています。
たとえば、「育てのゆりかごが/高い天からおりてくるよ/おまえがよい眠りをすれば/立派な人になるよ」「泣かないで/おまえは眠るのだよ/眠らなければ/ばけもの鳥がやってくるぞ」などといった内容の歌詞が、比較的よく知られています。
どこの文化でも、むずがる赤ん坊に「機嫌よく眠ってくれ」と歌いかける親心は共通なのかもしれません。
子守歌は、日常の育児の場で今も歌われるほか、最近ではアイヌ文化関連の行事などで演目の一つとして歌われることがあります。
耳にする機会がありましたら、アイヌの子守歌の柔らかな響きをたっぷりと味わってください。ただし、本当に眠ってしまわないようにお気をつけて!
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